院長のひとりごと
いつのまにか骨折
院長からのトピックス
いつのまにか骨折とは
ある製薬会社がネーミングして、桃井かおりさんのCMでジワジワとこの言葉が広がりつつあります。
患者さんからも「いつのまにか骨折」の言葉を数人からお聞きしました。
平成27年2月20日の地元北國新聞の記事にも「いつのまにか骨折」に関する記事がありました。
わかりやすいネーミングです。
図)日本イーライリリー株式会社 ホームページより引用
脊椎の骨脆弱性骨折=いつのまにか骨折
「いつのまにか骨折」は、骨粗しょう症が原因でもろくなった背骨に、「いつのまにか」起こってしまう「脊椎圧迫骨折」のことを指しています。
自分の体重さえも支えられずに、背骨がいつのまにか骨折してつぶれてしまうという恐ろしい病態です。
一度骨折を起こした人は、元の骨粗しょう症を放っておくと、その後も繰り返し別の背骨にも骨折を起こしやすく、数年で背骨がどんどん曲がっていくことが明らかになっています。
いつのまにか骨折は死亡率にも影響する。そして、背骨に脊椎圧迫骨折を多数認める人は、背骨に骨折がない人に比べて死亡率が高く、有意に寿命が短いことが明らかになっています。
骨粗しょう症治療によりいつのまにか骨折を予防することは、生命にとっても重要なことなのです。
近年、骨粗しょう症に対する新薬が次々に開発され、薬物治療によって、「いつのまにか骨折」の発生率を大きく減少させることが可能になっています。